書誌レビュー一覧 1件~1件(全1件)

イメージ

10代の脳 : 反抗期と思春期の子どもにどう対処するか

フランシス・ジェンセン, エイミー・エリス・ナット著 ; 野中香方子訳. -- 文藝春秋, 2015.
ISBN:9784163903828
総合評価:

1

大橋淳史先生の「学生にすすめるこの一冊」

いわゆる「思春期」は脳の発達の過程で起こる現象であること,子どもが言うことを聞かない理由は脳の発達と関係があることを神経科学から考える1冊です。章末には「保護者や先生に向けたメッセージ」もまとめられており,子どもと向き合うため助言として活用できます。
著者は2人の息子の思春期を体験して,「神経科学の観点から,かれらに何が起こっているのかを解明しよう」と考えました。著書では,子どもの行動について脳科学の観点から詳しく解説されています。10代は大人からすると突拍子もないことをしてしまいがちです。しかしこれは,脳の機能上致し方ないことなのです。だからこそ,そうした脳の機能をよく知ることが,大人にも子どもにも大事だと著者は述べています。専門的な部分はやや難しいかもしれませんが,脳は30歳まで成長する,IQすら伸びることがあるなど,成長の限界を考え直す研究例が豊富です。


0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。このレビューは参考になりましたか? はい いいえ