ある大学院(文学研究科)での日々の出来事とこれに関わる教員と院生の人間性が面白く書かれている私小説に近い書きものです。4年間(以上)を大学という得体の知れない組織に身を置くことになった学部学生にとっても、おそらく現役の教員であろう著者が学科、研究科内の人間模様を描写した本書は大いに講読する価値のあるものと言えます。自分自身を含めて他人の内面の機微に触れて感動しようと期待して大学に入学した学生にとって、本書の登場人物はそれなりに彼らをひきつけるものと思います。教職員の皆様にも、一読を薦めます。
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