竹岩図大横幅

竹岩図大横幅
   

   
       
(418×850㎜)
吉田蔵澤
寛政10年(1798)77才

   
軸寸法 縦約140cm 約横88cm
岩に生える若竹を、画面いっぱいに一気に、リズミカルに描ききっていて
淡墨の岩や点苔を思わせる小気味よい花の描写が、竹に一層しなやかな生気を与えている。
大幹墨竹の豪放さとはまた異なる、円熟した蔵澤の技量が十分伝わってくる作品である。
画面中央に、蔵澤が晩年の作品に多く使用した寅印が自信に満ちて押されている。
時期に多い蔵澤の別号である「酔桃館」の枯れた書が一層この絵に趣を添えている。

(C)2003.Ehime University Library